外科矯正(健康保険適用)
お顔の歪みや顎のズレが大きく通常の矯正治療だけでは改善できない場合、矯正治療に外科手術を併用した外科矯正を行います。この場合の外科手術と矯正費用は、健康保険が適用になります。その他にも、唇顎口蓋裂や各種症候群の治療にも適用されます。
健康保険が適用になる
矯正治療について
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適応対象 1
外科矯正について
全ての不正咬合において、骨格の歪みやズレが大きい場合には「顎変形症」と診断し、外科手術を併用した矯正治療を行う対象とします。また、当院は顎口腔機能診断施設です。顎変形症の場合、外科手術やそれに伴う入院費用や矯正治療費が健康保険が適用できます。
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適応対象 2
各種症候群などの治療
当院は、指定自立支援医療機関であり、厚生労働大臣が定める疾患(唇顎口蓋裂など各種症候群)の場合や前歯3歯以上の永久歯萌出不全に起因した咬合異常の場合も健康保険が適用となります。下記にて対象となる疾患をご確認ください。
厚生労働省が定める疾患
顎変形症と診断されたら
「顎変形症」で骨格のズレや歪みが大きい場合、矯正治療のみの治療では十分な治療結果が得られません。例えば、下あごが大きく前にズレている状態で外科手術を行わずに治療すると、骨格のズレをカモフラージュするような治療を行うことになります。歯並びを綺麗に治すことができても、安定性に欠ける治療結果となります。このようなことがあるため、基本的には外科手術を併用することで安定性の高い治療を行います。外科手術が必要な場合、治療方法の一つとして外科矯正という選択肢をご提案いたします。万が一、患者様が外科手術を希望されない場合でも、矯正治療のみで行える範囲の治療を一緒に考えていきましょう。
外科矯正の流れ
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1初診カウンセリング
(15~30分)患者様の主訴や不安に思われていることなどを伺います。
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2精密検査(60~90分)
お顔・歯の写真撮影、レントゲン撮影、歯型採りなど、治療プランをたてるために必要な検査を行います。
(1~2week) -
3検査結果・治療プランを説明
(30分)検査結果をもとに治療プランをご説明します。また、お顔の歪みや顎のズレが大きい場合、外科手術を併用する外科矯正をご提案します。
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4大学病院口腔外科を受診
連携をとっている大学病院の口腔外科を受診していただき、外科手術に関する説明を受けていただきます。
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5顎の機能検査(30分)
外科矯正を行うことになった場合、矯正治療を開始する前に、顎の機能や動きを検査します。
(矯正治療開始) -
6術前矯正治療(1年~2年)
外科手術を行う前に、うまく咬み合うように矯正治療をすすめていきます。
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7入院・外科手術(2~3週)
入院していただき、矯正装置を付けたままの状態で外科手術を行います。
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8術後矯正治療(1年前後)
外科手術後に、歯並びと咬み合わせの微調整と最終仕上げを行います。
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9矯正治療終了
歯並び・咬み合わせがしっかり治療できれば、矯正治療は終了です。
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10保定期間
治療が終了したら矯正装置を外します。動かした歯が元の場所に動いてしまわないようにリテーナー(保定装置)を入れていただき経過観察を行います。